中学校教員のブログ。

とある中学校社会科教員のブログ。

最後の日の出来事をだらだらと書いた

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その日は突然訪れた

新型コロナウイルスの影響により、学校が休校に。

首相発表があった翌日がクラスで過ごす最後の日になってしまいました。

昨日のことを思い返しながら、書いていきます。

出勤

 

コロナウイルスの影響で、部活動は中止になっていたので、ゆっくりめの出勤。

学校に向かう車の中で、今日終わってしまってもいいように心の準備をした。

 

朝の打ち合わせ

 

いつもよりざわざわしているかと思ったら、先生方は割と冷静だった。

そして朝の打ち合わせ。

教頭先生から「本日が最後の日になってしまいました」という言葉。

「ああ、やっぱり終わりなんだな」と改めて思う。

 

朝のST

 

職員室から教室に向かう途中で、どんな言葉をどんな形で伝えようか考える。

渡り廊下で私を待ち構えている生徒もいた。

「詳しくは教室できちんと話すから」と冷静に対応。

ふわっとしていたその生徒も私の目を見て切り替えて教室に向かった。

 

「これで朝の会を終わります。先生のお話です。」

いつも日直はこの言葉で朝の会を終える。私は返事をして教卓に向かう。

「今から大切なお話をします。私も真剣に話します。真剣に聞いてください。」

私がそう話すと、いつも以上に背筋をピンと張り、こちらに真剣に眼差しを向ける生徒。

「ニュースなどでもう知っている人がほとんどだと思いますが、今日が最後の日になってしまいました。」

まずは事実を淡々と伝えていく。

様々な感情が入り混じっているであろうが、生徒は真剣に聞いてくれた。

 

そして、最後に私の思いを伝えた。

「こんな形で終わってしまうことをとても残念に思っています。でも、私自身、この11ヶ月を中途半端な気持ちで送ってきたわけではありません。みんなと真剣に、本気で向き合ってきたつもりです。その積み重ねが今日一日に現れます。今日を大切にしよう。」

ここで、一人の生徒がすすり泣く。

それにつられて何人かの生徒が目に涙を浮かべる。

STを終えたあとの教室は、なんとも言えない空気に包まれていた。

 

1〜4時間目

 

授業は通常通り行うとのことだったので、担当しているクラスに入った。

しかし、50分授業を短縮の45分で行い、そこで捻出した時間で7時間目をつくり、学活にするとのことだった。

担任が学級に最後の言葉を伝えるのは7時間目の45分しかないということだ。

そんなことを頭の片隅で考えつつ、授業に臨む。

生徒たちは意外と冷静で、あまり動揺した雰囲気は見せなかった。

最後の礼では、「一年間、ありがとうございました!」とあいさつしてくれた。

もうちょっと詳しく書きたいが、そうすると伸びてしまうので割愛。

 

給食

 

私が給食準備に力を入れていることもあり、学年の中ではもちろん、学校の中でもトップを争うスピードで準備をしている。

 

「最後の給食だぞ!みんなで協力しようぜ!」

学級委員の声が聞こえる。

「当番並んで!テキパキ準備しよう!」

給食委員も呼応して呼びかける。

私が何も言わなくても、自分たちで声をかけ、あっという間に配膳する。

子どもたちのパワーを感じる。

それとともに、やはり給食準備は私の学級経営に欠かせないものだと確信。

 

「これって、もしかして最後の『いただきます』じゃね?」

お調子者が口にする。みんなが顔を見合わせる。

日直がいつもより大きな声で「いただきます」をする。

クラス全員がいつもより大きな声で「いただきます」をする。

実はここでちょっとうるっときたが、バレないように隠す。

会食中のエピソードもあるが、割愛で。

 

5・6時間目

 

5時間目にはいつも会議が行われていたが、今日はなしということになった。

これはとても幸運だった。

6時間目は空きコマなので、ここで2時間のフリータイムが生まれた。

体育祭と合唱コンクール、クラス全員が写っている写真を使って、メッセージカードを作成。

メッセージを入力している時に、涙で画面がにじんでしまう事態。

周りの先生方にバレていないかと思いながらハンカチでぬぐう。

 

7時間目

 

短縮で捻出した時間を使って最後の学活。

45分という時間が与えられたが、学校からの便りや、学年で返却しなければいけないものも指定されていたため、実質フリーな時間は30分程度。

全員に向けて話すのであれば充分かもしれないが、私は違った。

私は学期の終わりには必ず一人ずつと話す。

たとえ一言でもいいから、一人ずつと話す。

今回も同じ。一人ずつ廊下に呼んで感謝の言葉を伝えた。

5・6時間目に作ったメッセージカードを一人ずつに渡すことができた。

目を潤ませる生徒、笑顔で力強く握手する生徒、廊下に出てきた時から号泣している生徒。

教室の中では最後の時間をワイワイと共有している様子。

なんとか全員に言葉をかけることができ、教室の中に入る。

 

「みんなー、席についてくれー!」

この一言でメリハリをつけてサッと着席する。

メッセージカードに書いた文章を読み上げる。

ここでもうダメだった。涙が出てきた。

涙ながらに思いを伝える。

イムリミットがきた。

「最後のあいさつをしよう」

 

ここでサプライズがやってきた。

「先生ーーー!!!」

お調子者が声を上げた。

「一年間、ありがとうございました!!!」

いきなりのことに驚く。

「起立!!!」

学級委員が元気よく号令をかけた。

「今から、合唱コンクールで歌った曲を先生に届けます!」

そう言うと、みんなが合唱の隊形に移動し始めた。

指揮者が前に出てきた。

伴奏者は教室の後ろに向かった。

と思うと、掃除用具入れを開けた。

なんと、その中にキーボードが入っていた。

これにはやられた。うまいことやったもんだ。

そして歌い始める。

笑顔・泣き顔・真剣な顔、様々な表情の生徒がいた。

間奏で何人かの生徒が私の元に来て、寄せ書きをプレゼントしてくれた。

今日一日で用意してくれた、その裏の努力や苦労を思って、涙が流れた。

歌が終わった。

学年担当の先生が廊下を巡回していたので、記念写真を撮ってもらった。

そして、今までで一番元気に「さようなら」をした。

生徒と一緒に昇降口に向かい、下校指導。

他クラスの生徒も素敵なお別れをしたあとの顔をしていた。

職員室に戻り、コーヒーを飲みながらぼーっとする。

「終わったんだな」と思えば思うほど、なんとも言えない感情になる。

 

終わりに

 

だらだらと書いてしまってすみません。

最後まで読んでくれた方がどれだけいるか分かりませんが、お付き合いいただきありがとうございます。

突然の別れではありましたが、やれることはやれた、そう思っています。

次、子どもたちに会えるのはいつか分かりませんし、新年度からも同じように担当できるかも分かりません。

 

辛いことや苦しいことももちろんいっぱいある。

こっちがどれだけ与えても、返してくれないことなんて当たり前にある。

でも、その中で子どもたちは一歩ずつ、着実に成長している。

それを一番近くで見れることが、教員という仕事。

こんな形で終わるなんて、教員生活で初めての体験でした。

これからの教員人生でも二度と起こらないような体験なのかもしれません。

しかし、だからこそ考えられたことや、感じられたことがあるような気がします。

教員という仕事を、もう一度見つめ直す、そんな機会になったような気がします。

 

この土日はゆっくりして、また月曜日から前向きにやっていこうと思います。

それでは。