中学校教員のブログ。

とあるアラサー中学校教員のブログ。

初めての教育実習生【お別れ会編】

教育実習が終わりました

3週間の教育実習が終わりました。

結論から言うと、つらいこともたくさんありましたが、それ以上に得るものがたくさんあった3週間でした。

記憶が新しいうちに、最終日に行ったお別れ会の流れを記しておきます(笑)

終わりよければ…と言いますし、フィナーレくらいはしっかりしたかったんですよね。

最終週、月曜日

『いよいよ、○○先生の教育実習も最後の週になってしまいました…』

と、朝のSTで匂わせました。

そして、いつもより余裕をもってSTを終わらせると…。

「先生、○○先生とのお別れ会をやりたいのですが…」

と学級委員が私のところにやってきました。

その言葉を待っていた!!!

『分かった。いつできそうなのか考えてみるね。』

と言ってその日は終わりです。

翌日、火曜日

朝のST後に学級3役を集めます。

『最終日である金曜日にやるのはどう?』

『何か用意したいものはある?』

と質問していきます。

「金曜日にやりましょう!」

「みんなの寄せ書きみたいなものを渡したいです!」

学級3役とだけあって、アイディアがポンポン出てきます。

『おお!いいね~!今日の帰りにもう一度聞くから、みんなで考えてごらんよ。』

こんな感じで生徒に投げて朝の会は終わりです。

そして帰りの会の後。

『なんかアイディアは出てきた?』

「みんなで手紙を贈りたいです。」

「歌のプレゼントをしたいです。」

実は、2週間後には合唱コンクールが控えています。この提案が出てくることは予想できましたが、とても嬉しかったですね。

というか、被っているのであれば確実に歌を贈る方向に進めるべきだと思います。詳しくは後述。

『歌のプレゼントか!合唱コンもあるしピッタリだね!』

『手紙はどんなものをプレゼントする?』

あくまで生徒から出てくるアイディアを待ちます。

「一人に一枚、紙を配って書いてもらうのはどうですか?」

『いいじゃん。先生は何を用意すればいいかな?』

と、見通しを立てつつ、準備を進めます。火曜日はこれで終わり。

いよいよ、水曜日

またもや朝の会後に集めます。

『こんな感じで紙を用意したけど、これでいいかな?』

「大丈夫です。」

「あっ、○○先生の写真とクラスの集合写真とか用意することはできますか?」

『できるよ。明日までに用意しておくね。』

「この紙はいつ配ったらいいですか?」

そうです。問題はこの紙をいつ配るかなんです。

私の授業は毎回参観してくれる実習生。今さら「今日は来なくていいよ」と言うのも怪しすぎます(笑)

こういう時に生きるのが同期の教員ですね。

『△△先生、実は…』

「いいですよ!」

ということで、少し時間をもらって紙を配る算段が立ちました。

『△△先生が時間をくださるから、しっかりお礼を言ってから、紙をみんなに配ってください。』

「分かりました!」

もちろん、紙は実習生がいない時に学級委員に提出するという注意も忘れずに伝えるようにします。

これでプレゼントは渡せそうな雰囲気になってきました。

その日の帰りの会後。

『お別れ会のプログラムは考えてる?』

「なんとなくやりたいことは出てきてます。」

ここは素直にすごいなぁ、と思いました。中学生と言えども、先を見通していますね。

『言葉を言うのであれば、練習したほうがいいね。』

「明日と明後日の昼放課に練習します!」

『場所は教室じゃまずいね…。○○先生、昼放課はずっと教室にいてくれるもんね。』

「ですよね…。」

「あっ!□□先生に頼んで、理科室を借りるのはどうですか?」

『おお!その手があったか!□□先生に話をしてみるね。』

私の頭も固いのですが、子どもの発想は柔軟で素敵ですね。

これでお別れ会の進行も問題なさそうです。水曜日終わり。

備前日、木曜日

朝の会では□□先生が快く了解してくれたことを伝えました。

昼放課、理科室に行くと、みんなでダメ出ししながら練習し合う生徒の姿がありました。

こういう経験を通して成長していくんだな~とひしひしと感じました。

実は、金曜日は合唱コンクールの練習で授業後に体育館を使えるのです。

これを利用しない手はない。

帰りの会後。

『みんなからの手紙と歌、もうひと押しほしいような…』

「…」

『合唱の練習で体育館が使えるよね。』

『その時に、何人か教室に残ってさ…』

「黒板アート!!」

『やってみたらどうかな?』

「やりたいです!」

ちょっと無理やりでしたが、絵が上手な子が生きる機会を作りたくて…(笑)

後は金曜日を待つのみです。

最終日、金曜日

朝の会の後には、学級委員たちと流れの最終確認。

昼放課には、練習の様子を見つつ、手紙を受け取り、製本作業。

(製本と言っても、つづり紐を結ぶだけなんですけど…)

そして、お別れ会直前。体育館練習の時間になりました。

『○○先生、先にみんなと体育館に行って練習していてくれない?』

『自分はみんなが戻って来てからスムーズに練習できるように教室のピアノを準備してから行きます!』

なんて猿芝居をしつつ…(笑)

「みんな早く移動するよ!!!」

事情を知っている学級委員がいつもより大きな声で指示を出していました(笑)

教室には黒板アート部隊が残って、どんどんと黒板にメッセージが描かれていきます。

『そろそろ怪しまれるから先生は行く。後は頼んだ!』

とアート舞台に伝えて教室を後にします。

みんなで体育館での合唱練習を終えた後、教室に戻ります。

実習生をイスに座らせ、突如お別れの会がスタート。

初めの言葉、感謝の言葉、手紙のプレゼント、歌のプレゼント、終わりの言葉。

内容盛りだくさん、とは言えませんが、思いの詰まった時間になりました。

今日でお別れとなってしまう実習生を前にした合唱は…

素晴らしいの一言でした。

心のこもった歌、まさにそれでした。

決して上手ではないかもしれませんが、気持ちがビシビシと伝わってきました。

生徒にとって、とてもよい経験になったような気がします。

「とっても感動しました。ありがとう。」

この実習生の言葉がすべてを物語っていたような気がしました。

最後はみんなで記念写真を撮り、握手を交わしてお別れ会が終わりました。

指導教官として、大したことは何一つ教えることはできませんでした。

しかし、目にうっすら涙を浮かべた実習生の横顔を見て、最低限のことはできたのかな、と思いました。

何が答えかは分かりません。

実習生にとって、そして子どもにとって、"よかった"と思えるような出会い、そして別れになっていたら…そんなことを思いながら、眠りについた金曜日の夜でした。

忘れないうちに他の実習エピソードについても書きたいなぁと思っております…。

ではまた。

ベストをつくす教育実習 -- 強みを活かし実力を伸ばす

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