講師は教採どころじゃない
疲弊していく同僚を見て
勤務校には新卒の常勤講師がいる。
夏休みには教員採用試験を控えているが、勉強をしている様子はない。
それは決して怠惰というわけではなく、勉強する時間や気力が奪われているからだ。
人数の関係で、右も左も分からないまま、いきなり正担任。
教員養成系の大学を出ているわけでもないので、下地があるわけでもない。
そんな中、4月から今まで、大きなトラブルなく過ごしてきたことがそもそもすごい。
その代わり、犠牲になっているのが時間というわけだ。
私も時折、声をかけてはサポートしているつもりだが、学級のこと、授業のことに関しては踏み入れられない部分もある。
それでいて、部活動は運動部を任され、午後は日没までの指導が続く。
そう、逆にいつ勉強する時間があるというのか。
真面目な人であればあるほど、勉強できないような仕組みになっているように思う。
「勉強、しないといけないですよね〜」
ゴールデンウィーク前にそう言っていた彼だったが、今では
「その日を乗り切るのが精一杯です…」
と漏らしており、疲弊していっているのが目に見える。
外の運動部担当の彼のためにも、恵みの雨が降り注いでほしいと思うのであります…。