誰もいない教室で
騒がしさが愛おしく思えるような静けさ
私は、生徒がいなくなった後の教室が好きだ。
帰りの会の後、「さようなら」をして子どもたちを教室から送り出す。
誰もいない教室、しかし、子どもたちの温もりが確かに感じられる。
「今日はこんなことがあったな」
「明日はどんな日になるんだろう」
そんなことを思いながら、ついついゆっくりしてしまう。
共感していただける方もいるのではないかと思う。
今日は、なんだか教室が恋しくなった。
理由は分からない。職員室がちょっとだけ息苦しく感じたのかもしれない。
突然の最後を迎えた教室は、まだキレイだとは言えない。
生徒が書いたメッセージも黒板に残ったままだ。
そんな誰もいない教室で、目を閉じる。
聞こえるのは風が吹く音だけ。
その静かさは、騒がしさすら愛おしく思わせるほどだ。
そこにはいない子どもたちからエネルギーをもらい、私は教室を後にした。
気分転換したい時は、教室まで歩こう。
なんなら、教室で本でも読もう。
スッキリとしたお別れができていたと思っていたが、どうやらそうでもないみたいだ。
3月はゆっくりしながら気持ちの整理をしていきたいと思う。
それでは。