前任校から届いた封筒
中身を開けてみると
授業から戻ると、封筒が机上に置かれていた。
前任校からのもので、早速開封して中身を開けてみる。
部活動で関わっていた生徒からの手紙が入っていた。
どうやら「お世話になった先生に手紙を書く」という取り組みを卒業前にしているようだ。
その取り組みの是非は置いておいて、思いのこもった手紙を受け取るのはとても嬉しいことだ。
私が中3の担任をしているときに、その生徒は中1だった。
私が顧問をしている部活動に入部し、関わりは1年間だけだった。
手紙には、部活動での思い出や、私と過ごした時間について記されていた。
そして最後にはこう書かれていた。
「私も先生のような教師になりたいと思っています」
思わず目頭が熱くなった。
今もまだまだ未熟だが、当時はもっともっと未熟だった。
至らぬ点もあっただろうし、不満を抱いたこともあっただろう。
今ならもう少しだけ、うまくやれただろうなと思うこともある。
でも、手を抜いていたのかと問われればそんなことはない。
そのときに出せる全力で生徒とぶつかっていた自信だけはある。
今の自分はどうだろう。
働く場所が変わって、立場が変わって、変わってはならない部分まで変わってはいないだろうか。
そんなことを気付かされた、考えさせられた一通の手紙だった。
土日が終われば3月。
今の学級も終わりを迎えようとしている。
もう一度、一人一人と向き合って、残り一ヶ月を過ごそうと思う。
それでは。